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尊敬するひとが亡くなったときのはなし。

 

今日は少し真面目な話をさせて下さい。

 

今から4年前、大学3年生の夏にサークルの1個上の先輩が突然亡くなった。

亡くなる前々日までサークルの部屋とかでふっつーに話してた。スパ行きたいとかよくわからない話しをしていた。

 

その時は夏休み真っ最中で、昼の12時位に毎日起きていたんだけれども、たまたま朝早く目が覚めて(午前9時20分くらい)スマホを眺めたらメーリスで死を知らせる連絡が来ていた。

嘘だと思って、目を瞑った。寝付けなかった。まじかよ。寝れない。「いや!嘘じゃん!」って言葉を発したのを覚えて居る。

ちなみにそのメーリスは部長から来てて私はそのメーリスを後輩に流す役割をしなければならなかった。とりあえず役割は果たそうと思って後輩へ転送した。妙に冷静だった。みなさん落ち着いて下さいとか書いた気もする。

同期から動揺のラインがたくさんきた。みんなおかしくなっていた。当たり前だ。誰よりもかっこよくて、すてきで、優しくて、みんなのヒーローだったあのひとが死んだ。よくわからなかった。

ラインは止まらなかった。でも私は冷静に淡々と返していた。SNSでも動揺が広がって居て、それはあかんと思って同期へ勧告した。

 

でも突然怖くなった。震えた。2日前までサークル部屋で、密室で、くだらない話をしていた先輩が死んだらしい、どこかへ行ってしまったらしい。ちょっと全然理解ができない。

お母さんに電話した。よくわかんないけど泣いた。悲しいとかじゃなくて、怖かった。2日前まで居たじゃん!世の中の仕組みがよくわからなかった。あの涙は自分でもよくわからない。

 

バイトまで時間はある、寝付けない。鳴り続けるライン。通知をオフにした。

葬儀の連絡がきたので葬儀の日、バイトを休みたいと店長へ連絡した。大丈夫?って言われた。何が大丈夫?なんだろう、って思った。

 

バイトへ向かおうと、12時位に家を出た。何か口に入れないと、夜までバイトなのに、と思ったけれど食欲が沸かなかった。

 

その日は物凄く暑かった。本当に暑かった。ノースリーブを来て、灼熱の中を駅まで歩いた。

汗がぽたぽたと垂れて来た。不思議なことに全く暑く感じない。びっくりした、感覚がない。でも汗は流れ続ける。お腹も空かない。悲しくもない。日陰に行く気力もない。灼熱を直接浴びながら、淡々と歩いた。

 

13時ごろ、バイトへ出勤。みんな事情を知って居て、無理しなくていいよって言われた。何を無理するのかと思ったけれど、とりあえず働いた。よく混んだ。

上の空だった。感覚がなかった。でも接客できてたし少しくらいの冗談も言えてた。ミスもなかった。

 

無事にバイトも終わった。バイトから帰るとき、一人暮らしの家に帰ろうと思ったらふと怖くなった。足がすくんだ。無理だ、と思った。ご飯を全然食べて居なかったから猛烈な吐き気を催した。母に連絡してその晩は実家へ戻った。ごはんを食べてわんわん泣いた。でもやっぱり悲しかったからじゃなくて、怖くて驚いて信じられなかったからだ。

 

その日は一睡も出来なかった。寝たら私もどこか知らない世界へ行ってしまうのではないかとか思ったからだ。

先輩は、先輩はどこか知らない世界に連れていかれた。だから私も今寝たら知らない世界に連れていかれると思った。夜は少し暑かったので、クーラーを入れた。

 

朝になって、日を浴びた。先輩が死んだ悲しみとかは何も実感せずに、先輩がどこへ行ったかを考えた。あの人のことだからまたサークル部屋かなーとか、帰省かなー、とか。

まあ死んじゃったんだけど。

とりあえず実家を後にして、横浜の繁華街をぶらぶらした。

 

一人暮らしの家に戻って、気づいたら寝ていた。

目が覚めた時私はどこかの世界へ行っていなかいか、を確認した。ちゃんと現実へ戻って来てた。

あ、明日お通夜行かなきゃ、と思って冷静に喪服の準備をした。後輩にも詳細の連絡をした。

 

この日も眠れなかった。どこかの世界はすぐ側にあるのかもしれないと知ってしまったからだ。